髪は女性の命

その時代を象徴するものの一つとして、ヘアスタイルがあります。女性と社会、ヘアスタイルの関係は切ることのできないくらい、関わりがあるのです。日本女性のヘアスタイルの歴史を見ていきましょう。
髪を結うという行為が一般的になったのは、江戸時代の初めです。平安時代までは髪を長くしたらロングヘアになる、「おすべらかし」が主流でした。百人一首に描かれている女性を見るとわかるように、髪の長い女性が美人とされていたのです。ですから、江戸時代の初めごろまではびんの前方を切り揃えたり、髪を一つに束ねたりするくらいで、ヘアスタイルの変化はほとんどありませんでした。
600~700年頃のヘアケアは、五味子(さねかづら)という植物のつるや葉から出るネバネバの汁を紙に付けていました。これを使用して、整えたり、ツヤを出したりしていたのです。黒くてツヤのある髪は昔も今も変わらず、憧れる髪なのです。
平安時代になるとヘアケアには、ゆすると呼ばれていたコメのとぎ汁が使用されるようになりました。ゆするつきと呼ばれる、ゆするを入れて髪を洗う為に使用する道具もあったのです。とぎ汁はシャンプーとして使用されていたというよりは、櫛を梳かす時に使う、ヘアスプレーのようなものでした。しかしながら、この時代の洗髪は1年に1回程度だったという説もあります。ですから、平安時代の女性は好んでお香を焚き、髪のにおいを隠していたのかもしれません。
昔から女性は髪を大切に扱ってきたからこそ、いつの時代もヘアケアが入念に行われていたのでしょう。

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